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お客様の声

素材を追い続けて
2021年2月19日
パティスリー

素材を追い続けて

拝啓
急に寒くなってきました福岡から突然お便り致します。
私は福岡で「フランス菓子16区」というケーキ屋をやっております。

10年ほど前から秋が深まるとラ・フランスのタルト(同送しております生の洋梨を焼いたお菓子)をスタートし、レクチェが出るとレクチェのタルトに切り替えお出ししております。
今年は11月26日からレクチェになりました。ラ・フランスは山形から、レクチェは新潟のを使っております。
私はケーキに使う素材、特に生のフルーツ類に一番気を使います。

昭和56年に独立して27年経ちましたが素材を追い続け、1店舗でやっております。
例を上げれば、パッションフルーツは奄美大島、ブルーベリーは熊本、島根、山梨、岩手、
イチゴは鳥取と福岡、桃は和歌山、山梨、福島、福岡、
ぶどう(フジミノリ)は金沢と山梨、ザンギーヌ(赤い身のオレンジ)は福岡、
巨峰は福岡、リンゴは青森、かんきつ類は熊本、メロンは福岡と熊本、イチヂクは福岡、
栗は宮崎、熊本、愛媛等で調達しております。
またその生産者とお会いするのはロマンであり、納得のいくお菓子を作るのは私の職人としての誇りでもあります。

渡辺一郎様より少し若い昭和19年4月の生まれですがまだまだ現場でがんばっております。
今年は忙しくてもういけませんが、春先には新潟に行く予定があります。
一度見学させて頂けませんでしょうか。もちろん、その時期にはレクチェがないのは承知しておりますが、本日日経新聞のプラスワンで記事を目にしてお便り差し上げた次第です。
こんな記事が出ると電話が大変でしょうから乱筆乱文をかえりみずお手紙差し上げたわけでございます。
来年の4月ごろと思いますが、はっきりしたら連絡だけでも致します。
何とぞよろしくお願い致します。今朝焼きましたレクチェのタルトを同送致します。
御笑納くだされば嬉しく存じます。
尚このレクチェは新潟産ですが、福岡の市場から買っていますので生産者はわかりません。

突然このようなお手紙を差し上げまして大変失礼しました。
もし可能であれば新潟でお会いできる事を祈ります。
ありがとうございました。

寒い時期の剪定や枝払いはさぞや大変だろうと察します。
お大事になさって下さい。

敬具

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